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「働き方の達人」25: 仕事と幸福について、欧米から学べること。

Updated: Dec 10, 2019



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働き方の達人25のゲストは、一橋大学大学院 英語のMBAプログラム(一橋ICS)の 小野浩教授です。社会学、経済学統計学の学者でいらっしゃり、アメリカ・スウェーデンで生活した経験もある小野先生から日本の仕事環境、幸福度、少子化対策などについて興味深いお話をたくさん伺いました。

 一橋ICS http://www.ics.hub.hit-u.ac.jp/jp/

 小野浩教授のプロフィールはこちら

<日本の職場には無駄がたくさん・・・>

働き方改革の議論の中で残業を少なくすることが課題となっています。プレミアムフライデーの導入などもありましたが、残念ながらあまり改善がみられません。それはなぜなのでしょうか? 「企業が仕事をどうやったら効率化できるかという課題を社員に丸投げしている。」 と小野先生はおっしゃいます。仕事を効率よく行い、生産性を上げるにはどうしたらいいのでしょう?

ファーストステップは「無駄をなくす」こと。つまり、付加価値を生まない仕事を減らすこと。ところが、日本の職場では付加価値を生まない仕事にたくさんの時間が費やされています。無駄な会議、上司より先に帰れない職場の雰囲気、必要以上に時間をかけてつくる立派なプレゼン資料…。また、日本でも製造業では、トヨタを筆頭に徹底した無駄を省くためのスタンダードが確立されていますが、一方で小売業では「おもてなし」のための過剰な人員配置などが見られます。

<インプット主義から アウトプット主義に>

「成果を出すためには何よりも努力が必要」という日本のカルチャー自体は悪いことではありません。でも一方で、成果を出すために「効率よく働いて、生産性を上げる、」ことをもっと考えることが必要です。日本には「一生懸命働いていることをアピールすることが必要なカルチャー」が残っているのも事実です。そしてインプットについては、労働時間、勤続年数、などのわかりやすい指標がありますが、アウトプットは個人的な成果。インプット主義からアウトプット主義への変化のためには、アウトプットを客観的に評価できる制度を見出す必要がありそうです。

<日本に成果主義が根づかない理由は?>

完全な成果主義を導入すると、社員間の待遇に大きな格差が生まれます。これは日本の平等主義とフィットしません。さらに、日本人は自分の成果をアピールすることが苦手。この文化的な要因も理由の一つです。

<日本人の幸福度>

小野先生は、“Redistributing Happiness(幸福の再分配): How Social Policies Shape Life Satisfaction”という著書(クリステン・シュルツ・リーとの共著)で、GDP治安などのマクロ的要因が人間の幸福度にあたえる影響を統計学的に考察しています。(この本は 残念ながら日本語訳は出ていませんが、英語が読める方は是非読んでみてください。)  ハードカバー https://amzn.to/2Qq08YJ

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インタビュアーの出身地であるブラジルと日本を比較するととても面白いことがわかります。ブラジル人はマクロ的要因とはまったく関わりなく幸福度が高く、日本の場合は、GDPは高いのに幸福度が低い。日本人の幸福度の低さはマクロ的要因だけでは説明がつきません。

<少子化対策のために何ができるのか?>

統計学的に、結婚自体は幸福度を高めるけれど、子供を持つことはマイナス要因となることがわかりました。子供を持つことによって生じる社会的リスクを国家が負うことが、少子化対策に必要でしょう。実際日本は国家が福祉に積極的に介入する、北欧型の福祉国家になりつつあります。残念なのは、日本でも出産・育児休暇などのインフラは整ってきたのに、実際の取得率が低い事です。特に男性は「仕事に専念することが格好いい」という昔の男性像から離れる意識改革が求められますが時間がかかるそうです。

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